SEKAI no WEDDING

世界の結婚式を巡る旅

リメンバランス・デー ~Remembrance day~

11月11日はカナダの国民の祝日「Remembrance day」
この祝日は「第一次世界大戦以降の戦争で亡くなった軍人達を追悼する日」だそうです。

学校の先生が説明をしてくれて、私は初めてこの日の存在を知りました。
この日の1週間前くらいから先生は胸に赤いポピーの花の小さなコサージュ?みたいなのを付けていて、
駅などでもこのポピーの花と募金箱を持った人を見かけるようになりました。

なんでポピーの花なのかというと戦闘が終わった後、戦場を埋め尽くすように赤いポピーが咲いたことから来ているそうです。
でも先生曰く、ポピーの赤い色が血・中央の緑色は芝生を表しているんだとのこと。
そんな残虐的なことが世界で起こっていたことを決して忘れないように付けるんだよって言ってました。
なるほど。


そして、この11月11日の11時には1〜2分間の黙祷を行うんだそう。
クラスにはいろいろな国籍の子がいるんだけど、先生は「自国のことを考えてもいいし、カナダのことを考えてくれてもいいし、
とにかくその2分間だけは戦争で犠牲になった方達のことを思って過ごしてね」と言っていました。

私はさすが他民族国家の国カナダだなぁとなんだか感動してしまいました。
日本でそういう風に他国のことも考えましょうってあまり聞いたことない気がする。



この日はほとんどのお店や学校がお休みになるので(でもオンタリオ州では公的な祝日じゃないらしい)、
私の学校もお休み~ということでせっかくなので記念式典に行こうと決めて調べてみると、Queen's Parkというトロントの中心街にある公園で行われるとのこと。

で、行ってみたんだけどなぜか誰も居なかった。なんでや。

すると近くで音楽が聞こえてきたのでそのままそっちの方向へ進んでみると人だかりが。
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ポピーのバッジとしおりみたいなものを配っている人がいたので、私も募金をしてゲットしてみました。
バッジ本当は欲しかったからとても嬉しい🌸
そしてしおりを見るとここはトロント大学で、ここでも式典が行われるとのことだったのでそのまま参加してみることに。

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参加と言っても、催し物が行われている方向を向いて(人だかりで中心で何が行われているかは見えない)、アナウンスに耳を傾けているだけ。

ちなみに言うと、耳を傾けたところで言ってることはほとんど理解出来ないのでその間色々なことを考えていました。
私は日本でこんな風に戦争に関して思いを巡らせたことがあっただろうかと思い返していたんですが、
終戦記念日はかろうじて覚えているレベルで、何か行動にうつしたこととか全くなかったです。
「そういえば第一次世界大戦ってどことどこが戦ったんだっけ?」とか思っている時点で、なかなか一人の大人として恥ずかしい限りです、はい。

"戦争"というものに関しても、おじいちゃんが生きていた時に少し話を聞いたりしたことはあったけど、自分に関わる事だと強く
思ったことはなかったです。おじいちゃんが戦争で死んでしまっていたら自分は居ないのにね。それなのに自分事だと思ったことないとか変だよね、本当に。

そんなことをぐるぐる考えていたら、11時5分前になり急にアナウンスが止まりあたりは静まり返りました。
こんなに沢山の人がここにいるのにこの時間にはしっかり静寂があって、そしてその一人一人には違うバックグラウンドがあって。不思議でそして素敵な国ですカナダ。

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そして時刻は11時。
ここから2分間の黙祷...と思ったら、「Thank you for coming...」のアナウンスが。

おやおや?
もしかしてさっきの静寂が黙祷の時間だったのかな。
動き出す人々。一人焦る東洋人。
 
勝手にその場で1分程黙祷しました笑
いいんだ。
気持ちが大事←

ちなみに帰りにQueen's Parkに寄ってみたら式典行われていました。
なんでさっきは誰もいなかったんだろう・・・
戦車が3台来ていて、順番に大砲をあげていました。時間の感覚がまちまちだからいちいち心臓がびっくり。

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と。ここで事件が。
ポピーのお花がどこかに行っちゃた。泣
先生から聞いていたけれど、このポピーとにかく取れやすい。
針がただ刺さっているだけなので服に付けたら後ろをテープとかで固定したりしないとすぐ取れる。
そして、案の定取れた泣
悲しすぎるー持って帰りたかったな。。←

トボトボと帰り道歩いていると、記念碑のところで沢山のポピーが落ちているのを発見。
え。みんないらないのかな。欲しいなー←と思っていたら、後ろから来た人たちが「よし。俺はここにポピーを置いていくよ。」と言っていたのを聞いてその意味が分かりました。

ポピーのお花は、この11月11日が終わったら記念碑に供えるそうです。
なるほどだからここに沢山のポピーがあるのか!
なんだか本当のお花を供えたみたいに華やかになっていてすごく素敵でした。

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ということで、ポピーのバッジは持って帰れなかったけど素敵な思い出になりました。
そして改めて先祖に感謝し、平和に感謝するきっかけにもなったかな。きっとね。

ちなみに駅とか街とかでポピー配っていた人を帰りにさりげなく探したんだけどみんな居なくなっていた。
11時を過ぎると撤退しちゃうんですねきっと。昨日まであんなに見かけたのに。
欲しかったのになー←

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